この記事では、「オートモードで月18.5万円が入ってくる高配当株投資」の内容を、5つのポイントにしぼって解説しています。
私自身が株式投資を始める前は
「投資でお金を増やしたいけど、聞いたことない専門用語も多いし、何から手をつけたらいいかわからない…」こんな手探りの状態でした。
株式投資で失敗しないために、いろんな本やYouTubeで情報収集をしたのを覚えています。
その中で、素人目線でもわかりやすく書かれているのが、長期株式投資さんの「オートモードで月に18.5万円が入ってくる高配当株投資」でした。
この本を読めば、月18.5万円の配当を目指せる高配当株投資のコツが分かります!
高配当株を選ぶときの3つの指標をチェック
高配当株投資で安定収入を目指すなら、「なんとなく有名企業」ではなく、数字で判断すること重要なんです。
ここでは、投資初心者でも理解しやすい3つの基本的な指標をご紹介します。
配当利回り|年何%の配当がもらえるか
配当利回り(%)= 年間配当金 ÷ 株価 × 100
たとえば、年間配当金が100円、株価が2,000円なら、
配当利回りは 5%。この数字が高いほど「利回りの良い」とされます。
ただし、利回りが高すぎる株には注意が必要。
急な減配や株価の下落で一時的に利回りが高くなっているだけの可能性もあります。
配当利回りの目安としては、3〜5%前後が安定的で健全とされてます。
EPS(1株利益)|稼ぐ銘柄を見抜く
EPS(1株利益)は「Earnings Per Share」の略で、日本語で「1株あたりの利益」を意味します。
簡単に言うと、「この会社の1株は、年間でいくら稼いでいるか?」を数値化したもの。EPS(1株利益)が大きければ大きいほど、稼ぐ力があると判断します。
EPS(1株利益)が年々増えている企業は、ビジネスが好調で将来性があると考えられます。
逆にEPS(1株利益)が下がっている企業は、業績悪化や競争力の低下などの要因が考えられますね。
高配当株を選ぶ際には、EPS(1株利益)が5〜10年にわたって、伸びている企業を選びましょう。
将来の減配リスクを回避するためにも、大切な指標になります。
PER(株価収益率)|その株は割高?割安?
「Price Earnings Ratio(株価収益率)」の略で、日本語では「株価収益率」のこと。
簡単に言うと、「今の株価が、その会社が1年間で稼ぐ利益の何倍になっているか?」を示す数字なんです。
PERを求めるときの計算式
PER(株価収益率)= 株価 ÷ EPS(1株利益)
実際の求め方
例えば、A社の株が2,000円でEPS(1株利益)が200円とすると
A社のPER(株価収益率)=2,000÷200円でPER(株価収益率)は10倍となります。
PER(株価収益率)は、株価水準を考える上で重要とされ、低いほどに株価が割安とされていいます。
一般的に、PER(株価収益率)が15倍以下なら「割安」、15倍以上だと「適正」とされています。 20倍以上だと「割高」というようなイメージ 。
業種業態でも変わるので各業界ごとの平均的なPER(株価収益率)を調べるようにしましょう。今はChatGPTなどで確認するのが手軽ですぐに調べられますよ!
過去の会社のデータを読み込んで見極める
長期で安心して高配当株を持ち続けるための2つの大切な問いを頭に入れておきましょう!

その会社の経営は、本当に安定してる?

今後も配当金を出し続けられるの?
今回紹介する本で企業を選ぶ際の12の項目について詳しく解説しています。
この12の項目の中から特に重要と思われる4つのを紹介しますね。
過去のデータを確認するときには5年(できれば10年くらい)の推移を追っていきます。
配当金が減ったことがある?それとも毎年増やしてる?
会社の業績が悪くなると、配当金が減ってしまう(減配)ことがあります。
逆に、毎年配当金を増やし続けている連続増配の会社は、安心して株を持ち続けられる会社といえますね。
連続増配続いているか、過去に減配がないか要チェックです!
EPS(1株利益)は増えてる?減ってる?
さっきも出てきましたが、EPS(1株利益)は「会社の稼ぐ力」。これが毎年しっかり増えている会社は、ビジネスが順調で、将来も配当金の元手を確保していると言えます。
EPS(1株利益)が減り続けている会社は、将来的に減配や無配(配当金がもらえない)の可能性もあり注意。
配当性向が高すぎないか
配当性向は1年間に会社が稼いだ利益(当期純利益)のうち配当金として株主に還元する割合のことです!
例えばEPS(1株利益)が1,000円で配当金が500円であれば、配当性向は50%となりますね。
配当性向を3つのカテゴリー分けると
A ランク 30〜50%. 内部留保に資金が回り、増配を続けやすい
B ランク 50〜75%. 利益が落ち込むと増配ペースが鈍化する可性
C ランク 75%以上. 高配当利回りが魅力でも余力がない
EPS(1株利益)が伸びている×配当性向(A〜Bランク)この2つの条件を満たす企業こそ、長期で連続増配が期待できる条件の1つです。
自社株買い(じしゃかぶがい)をやってる?
会社が、市場に出回っている自分たちの会社の株を、自分のお金で買い戻すことです。これも、稼いだ利益を株主に返す「株主還元」の方法の一つ。
株主還元は、配当を第一に考え、余力があれが自社株買いというパターンがほとんど。
そのため、自社株買いは、業績が堅調で安定した利益がなければ、実施することはほとんどありません。
過去の自社株買いの頻度を調べることで、利益を稼いでいるか参考になります。
数年単位で必ず経験する暴落時の心がまえとは?
暴落とは急激に株価が下落すること
株価の下落の「度合い」「期間」 で表現が変わります!
直近1年間の最高値から数日〜数ヶ月で10〜20%の下落
→ 調整局面入り
短期間(1日程度)で10%以上下落
→ 暴落
暴落が起こった時にどうするか決めておけば、パニックになって安値で株を売ってしまう(狼狽売り)ことを避けられます!
暴落の歴史を学んで、慌てずに、落ち着いて行動できるように備えましょう。
過去の日経平均株価から学ぶ暴落のリアル
直近高値 | 最安値 | 下落率 | 下落期間 | 最安値 | |
ITバブル 崩壊 | 28,833 | 7,603 | -64% | 36ヶ月 | 2003年 |
リーマン ショック | 18,295 | 6,994 | -62% | 15ヶ月 | 2008年 |
東日本 大震災 | 10,044 | 8,227 | -62% | 2日 | 2011年 |
チャイナ ショック | 20,952 | 14,865 | -29% | 8ヶ月 | 2016年 |
ブレグ ジット | 16,389 | 14,864 | -9% | 1日 | 2016年 |
コロナ ショック | 23,807 | 16,358 | -31% | 1ヶ月 | 2020年 |
出典:(著者名:長期株式投資)
『オートモードで月に18.5万円が入ってくる 「高配当」株投資』:参考
暴落が起こった時に一番避けたいのは、必要以上にあわててしまって株を売ってしまうこと。
暴落がくる前から、過去の一番最悪の事態を想定しておく必要があります。
ITバブル崩壊を参考にすると、暴落時の株価は約3年間は下降し、ピークでは約6割の資産がマイナスになることも!
最悪を想定し、暴落の荒波を乗り越えることで、株価の上昇局面では資産を増やすチャンスをつかめます!
暴落は友達!
暴落が続くと一時的には資産は減少します。不安になる気持ちもわかります。
でも、暴落や下落相場の間は、有望で割高な株を、割安で買えるチャンスといえます!
視点を変えると暴落期間イコール、優良高配当株が安く購入できるバーゲンセールなんですよ!
株式投資初心者は、暴落時のチャンスで株を購入するのではなく、パニック売りに走りがちです。せっかくの資産を減らしたり、人によっては株式投資をやめる人も!
2024年の8月に暴落が起きた時にはXに、「怖くなって(株)売りました」 などのポストもよく見られました。
株式投資の歴史で、下げ続けた相場はありません。ある地点で底値から反転して上昇しています。
心が折れかけた時には必ずこの本に書かれてることを思い出して欲しいですね!
長期株式投資さんが推奨する株式投資の3つのステップ
ここからいよいよ実践編です!
株式の購入方法について3ステップで進めていきます
20銘柄を1株ずつ購入する
ステップ1
長期株式投資さんが厳選した倒産の可能性が低い銘柄を17銘柄+自分で選んだ3銘柄を1株ずつ購入。(セクターを分散して自分で20銘柄を選んでもOK!)
セクターとは企業を事業内容で分類したグループのことです
東証では33業種に分類しています
セクターの例
(電気機器、機会、自動車、情報通信、金融、不動産、建築など)
長期株式投資さんが厳選した17の銘柄
セクター | 企業名 |
エネルギー | INPEX |
たばこ | JT |
トイレタリー | 花王 |
医薬品 | アステラス製薬 大塚ホールディングス |
タイヤ | ブリヂストン |
機械 | コマツ クボタ |
商社 | 伊藤忠商事 三井物産 三菱商事 |
金融 | 三菱UFJ銀行 三井住友フィナンシャルグループ |
取引所 | 日本取引所グループ |
保険 | 東京海上ホールディングス |
通信 | NTT KDDI |
出典:(著者名:長期株式投資)
『オートモードで月に18.5万円が入ってくる 「高配当」株投資』:参考
購入のタイミングは資金に余裕のある人は毎日1銘柄ずつ、ゆっくり進めたい方は1週間に1銘柄ずつの購入していきましょう!
各銘柄への投資金額を均一に調整
購入した銘柄の株価にはバラツキがあります。
例えば、1株、5,000円の株もあれば、1株、500円の株もあります。
銘柄 | 金額(1株金額) |
銘柄A | 5,000円 |
銘柄B | 1,000円 |
銘柄C | 5,00円 |
この場合、1株金額が一番高い銘柄Aの金額と釣り合うように銘柄Bと銘柄Cの株を購入していきます。
銘柄Bを追加で4株(4,000円)購入 →銘柄Bの持ち株は計5株で5,000円
次に銘柄Cを追加で9株(4500円)購入 →銘柄Cの持ち株は計10株で5,000円
このように調整することで、投資金額が均等なポートフォリオ(持ち株の組み合わせ)が完成!
1週間に1銘柄ずつの人は約10ヶ月程度、毎日1銘柄ずつの人は約2ヶ月でセクターが分散された理想的なポートフォリオ(持ち株の組み合わせ)ができます。
何となく、投資している個人投資家とは雲泥の差がついてきます。
キャッシュを含めてポートフォリオ(持ち株の組み合わせ)を考える
最後の仕上げとして、現金と持ち株のバランスを見直していきましょう。
具体的な方法としては、証券講座に入金しても、その全額をすぐに投資せず、一部を現金として保有します。
株価が暴落しても、現金の価値が急落せず安定しています。
ある程度の資金に余裕があれば、暴落時に割安になっている高配当株を購入するのもありですね。
現金に余裕を持たせ、ピンチをチャンスに変えることができる準備をしておきます。
現金をいくら持てばいいのかという考えには、さまざまな考え方があり答えは一つではありません。
長期株式投資さんは、自身の年齢と同じ割合(%)で現金を保有することを推奨しています。
仮に投資資金が100万円あったとしますね。
40歳の人なら40万円を現金で保有し残りの60万円を投資へ、50歳なら50万円を現金で保有し、残りの50万円を投資に回します。
年齢が比較的に若い時には、失敗しても、取り返す時間。
年齢が高くなると失敗した時に取り返しが難しくなるため現金の比率を高めましょう。
現金比率を一定に保つことで、株が高い時には、投資をおさえ、株価が安い時には投資する仕組みを作れます。
例えば、50歳で100万円を株と現金の比率を50:50で保有した場合
1年後に株価が2倍になり、株価100万円、現金50万円となりました。
株と現金の合計は150万円!
株の比率は
100÷ 150=66.7%
現金の比率は
50÷150= 33.3%
現金比率を50%に戻すために、株を25万円分売却して調整。
これで株が75万円、現金が75万円となり、比率は50:50に戻ります
現金比率を一定に保つために、株価が高い時には株を売却し、株が暴落した時には、株を購入する仕組みができました。
この調整をリバランスといいます。
リバランスについては、Vanguard という運用資産世界2位の投資会社が研究しています。
この研究は1926–2023年の期間を シミュレーションしたものです。
研究結果は年に1回のリバランスで十分と結論が出ているので頭に入れておきましょう。
あとは実践あるのみ!これであなたも立派な個人投資家
ここまでの内容をまとめます。
・配当利回り、EPS(1株利益)、PER(株価収益率)の意味と見方
・配当が継続できるか判断するための4つの指標
(配当金の増減、EPS(1株利益)の増減、配当性向、自社株買い)
・暴落時に慌てないための心構えと基礎知識
・日本高配当株の購入の3ステップ
これだけのことを理解して、実践すれば初心者ではなく、立派な個人投資家の一人です。
まずは自分の財布に負担のない小さな金額から始めてみましょう。
慣れてきたら金額を少しずつ増やしていくのが無難です。
長期株式投資さん本にも「最初は誰もが初心者。コツコツと継続して学習と実践を繰り返すうちに腑に落ちる日が必ずやってきます。」と書かれていました!
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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最初は不安ばかり。でも、ちょっとずつ知識をつけていったおかげで、今では毎年のように配当金をもらっています。
私自身も最初は不安だらけでしたが、FPの資格で基礎知識を身につけ、今では配当金で資産を増やせています。
一方で、何も学ばずに始めた姉は、株価が急落し投資を断念しました。
この記事では、”長期株式投資さん”が書いた入門書の中から、「高配当株で月18.5万円」の仕組みを理解できる重要ポイントを5つに絞って解説します。
ランキング | 年月 | 日経平均終値 | 下落率 |
1 | 1987年 | 21,910円 | 14.90% |
2 | 2008年 | 8,458円 | 11.41% |
3 | 2011年 | 86,05円 | 10.55% |
4 | 1953年 | 340円 | 10.00% |